プラハで4本、ブダペストで1本、劇場へ足を運びました。
まずはプラハの4本を。
チェコと言えば人形劇。
そこにもうひと味加える、ということで、ブラックライト劇というのがあちこちで上映されてる。
1日目は、ラテルナ・マギカ(Laterna magika)という劇場へ。
演目は「Wonderful Circus」。
ちなみに、翌日からは「Casanova」という演目。
1人680チェココルナ(4,160円)はちょっと高いだろうかどうだろうか。
劇場は豪華なホールでした。
そいえば、写真撮影を禁止してたのって、ここだけだったかも。
結局、いくつか見た中で、これがいちばん面白かった。
ブラックライト手法は全体の中の一部で使っているだけで、メインは映像とのコラボレーション。
舞台いっぱいに横長に拡げられたスクリーンに、プロジェクタ3台を使って、つまり横に3スクリーン分をつなげての映像。
3スクリーンに別々のものが写るのではなく、飽くまで3スクリーンを合わせて1スクリーン。
撮影も3台使ってやってるのかなあ。
大きなスクリーンだけど映像は精細で、舞台に立ってる人物が映像の中に入っていったり出てきたり。
スクリーンの下部に、仕掛けというか、うまい処理がしてあって、かなりシームレスに映像との中を行ったり来たり。
そのあたりのアイデアもいろいろで、かなり面白かった。
ちなみに、映像監督は複数いて、そのうちのひとりがヤン・シュワンクマイエル氏。
どの映像が氏のものなのかは、一目瞭然(笑)。
そのシーンも面白かった。
公演詳細ページの下部に、写真や映像へのリンクあり。
→Laterna magika - Repertory
終演後、ロビーにあった他の演目の写真を見ると、どれもそれぞれ別のテーマがあって面白そう。
でっかいミラーを駆使した演目とか、コンピュータを使ってそうなやつとか。
2日目に行ったのは、カレル橋付近のTA FANTASTIKA(Black Light Theatre - TaFantastika)。
演目は、「Aspects of Alice」。
650チェココルナ(4,000円)。
こちらはブラックライト手法(?)を取り入れての、アリス物語。
ただ、やはりこちらもブラックライト主体というより、それを利用しての空中浮遊がメインといった感じで、主役のアリスが飛びまくる。
最初はワイヤーで吊ってるのかと思ったけど、そうじゃない。
ふわっと浮いたかと思うと、腰のあたりを軸に時計の針のようにくるくる回転する。
なるほど、後ろから腰のあたりにカメラクレーンみたいなものが突き刺さってるのか。
いろいろな仕掛けがきっちり“バレない”ようになっているあたり、技術は相当に高いのだと思う。
けど、4,000円はちょっと高いかなあ。
見て損はないし、充分に満足。
ラスト、脱いだりする。
映像は下記(トップレスシーンあり)。
http://www.tafantastika.cz/video/aspectsofalice.wmv
3日目は、「やっぱりマリオネットも見ておく?」ということで、いちばんメジャな国立マリオネット劇場へ。
演目は「ドン・ジョバンニ」。
490チェココルナ(3,000円)と、前2作より安め。
その分、会場はかなり小さい(マリオネットだしね)。
マリオネットだからか、『地球の歩き方』でトップに紹介されているからか、初めて多くの日本人に遭遇。
家族連れ、女子グループ、ツアー客等。
そこかしこで、『地球の歩き方』の黄色い表紙が(自分たち含む)。
「マリオネットも見てみよう」ということで見たので、それは満足なのだけど、さすがに長かった。
イタリア語(たぶん)の歌劇になってて、その声入りオペラテープに従って、様々な人形が動くんだけど、1時間で充分だったなあ。
前の席に座っていたヨボヨボの白人老人男性が、始終大爆笑し続けていたのが印象的。
ところで。
開演は20時からで、17時くらいに劇場に直接チケットを買いに行ったのだけど、その時の出来事。
受付のある地下の方へ階段を降りていくと、父母娘の3人の日本人家族がうだうだやってる。
値段が分からないみたいなので、カウンタの上にある料金表を指さして「490コルナですよ」と教えてあげると、「ほらー高いよーやっぱりー」とかなんとか。
「これって指定席なの? 自由席なの?」と気にしているので、受付の男性に訊いてみると「自由席」とのことだったのでそう伝えると「自由席だよー、高いよー」とかなんとか。
で、結局、チケットは買わずに去っていったのでした。
それを見届けた受付の男性がひとこと。
「あんたたち日本人はウェルカムだが、さっきのやつらみたいなコリアンはほんっとに大嫌いだ」
ははははー、コリアンじゃなくて日本人だったんだけどねー。
さて、プラハ最終日。
イメージ劇場(という劇場)にも行ってみたいし、ラテルナ・マギカの別の演目も見たいし、と迷った挙げ句、レデュータ劇場に決定。
イジー・スルネッツによる評判の高いブラックライト劇、らしい。
これ、手元に記録がないなあ。
『地球の歩き方』によれば、490チェココルナ(3,000円)。
演目は「The Best of Black Light Theatre」。
これはこれで、面白かった。
10分くらいの作品が並ぶ「コント集」みたいな感じで、ブラックライトを使ったいろいろな演目が次々に。
セリフがないので、マイム劇みたいな感じ。
先に見た3本よりも、若手による出し物といった感じで、軽快でフレッシュで楽しい。
別に子ども向けなわけじゃないけど、子どもでも楽しめるんじゃないかしら。
ところで、人形劇でいちばん有名なのは「Spejbl & Hurvinek」という子ども劇。
ネットで調べたら、何故か今回の滞在中だけ休演してて、見ること叶わず。
ざんねん。
以上、プラハ観劇レポートでした。
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