珠水 TAMAMI - La musique pour les enfants
Tous les jours de TAMA-CHAN - 「朝子とアタシ」

2010-09-04 (土)

「朝子とアタシ」Tous les jour de TAMAchan

「りすん」の作曲をはじめて以来5回は原作を読みました。主人公のひとり「朝子」は白血病です。「アタシ」も今の所ではあるけれど、治癒の手だてのない病人です。「朝子」と違い、「アタシ」は白血球が上昇してしまったり、高熱が続き何かに感染してしまうと入院です。一生、自分と病に折り合いをつけて生活をしていかなければなりません。病気になった頃は「朝子」と同じく感染症病棟にいたりしました。「アタシ」達大人の病室の反対側が癌に苦しむ子供達の病室で、ひと部屋だけだけれどプレイルームがあり、そこで子供達と一緒に遊んだりもしました。強い薬に髪も抜け痛みにがまんしながら、でも、皆とても明るく生活しています。隣の人が洗濯も出来ない状態なら代わってあげたりといった集団生活。一歩外に出ても普通の病棟とは違いナースステイションの扉のこちら側に談話室があり、またその向かう側は自動ドアです。戻る時には各部屋に、消毒液、マスク、の箱が付いており病室に入る前に必ず消毒とマスクを替えます。血や分泌液の付いた物はゴミ箱も違います。お見舞いの人達も同じく消毒にマスクです。花束も花粉厳禁で蚊にも刺されぬようにの配慮。入った事のない人にはわからぬ厳重さの中、まるで「ラクチンな監獄」にでも入ったような暮らしでした。「りすん」の中で窓からは「薔薇園しか見えない、、、。」とゆう台詞があります。でも、その窓は「朝子」にも「アタシ」にも一生開ける事の出来ない「窓」なのです。