こらない

2009-09-18(金)

「マーガリンはプラスチック」ってどうなったかしら

日本ではそれほどブームとして根付かなったぽい「マーガリンは食用プラスチック」。
マーガリンに含まれるトランス脂肪酸が身体に悪いってことで、海外では含有量の表示義務付けや規制がかかってるけど日本では野放し、ってやつ。
「マーガリンを食べるのはプラスチックを食べているようなもの」というキャッチーなフレーズとともに日本でも大流行になるかと思ったのだけど、あんまりそういうヒステリックな状況にはならなかったっぽい。
意外。
現状はどうなってるのか、「マーガリン プラスチック」でGoogle検索してみた。

結果。
「『マーガリン=プラスチック』などと言われるが、そんなことはない」みたいなページが多いかと思ってたのだけど、予想は外れほとんど全て「マーガリン=プラスチックって知ってましたか?」というページが続いた。
おお。

以下の話が有名みたい。
2005年発行の『食品と暮らしの安全』。
「プラスチック化」された油脂=トランス脂肪酸

編集部 バターより健康的と一般的には考えられているのがマーガリンですが、別名「プラスチック食品」と呼ばれているそうですね。

大塚  フレッド・ローの「マーガリン大実験」という有名なエピソードがあるからです。彼はアメリカの有名な自然派運動家でしたが、1965年から73年まで自然食品店を経営。そのときに、サンフランシスコの常連客である食品工業の技術者から「水素添加した脂肪分子は、プラスチックそっくり」、脂肪専門の化学者たちは水素添加を「オイルをプラスチック化すると言う」と、聞かされたそうです。
そこで、マーガリンを放置する実験を行い、プラスチック同様に虫などをまったく寄せ付けなかったことから、マーガリンは「プラスチック食品」という結論に達したのです。

以下にも。
マーガリンは今すぐ捨てなさい! :: INSIGHT NOW!

2006年12月に話題になった、アメリカ・ニューヨーク市での飲食店におけるマーガリン使用禁止のニュース。日本ではいまだ学校給食として配給されている現実。さらにアメリカでは2008年7月までにすべての調整食品からこのトランス脂肪酸を排除することを法律化。この違いは何?

アメリカの自然派労働家のフレッド・ロー氏がある実験でマーガリンとバターを窓の外に同じ条件で置いておきます。バターにはハエや他の虫がたかり、カビが生え、その姿が変わっていきました。ところが、マーガリンはと言えば、虫一匹寄り付かず、カビもはえません。そのまま融けることもなくホコリがかかって黒くなっていったのです。なんと2年もそのままだったそうです。結果、彼は「マーガリンは食べ物ではなく、食べられる形をしたプラスティックなのだ」と結論づけています。

それに対して、以下のブログエントリィ。
ネットで検索した限り「マーガリン大実験」の原典も分からないし、そもそもフレッド・ローなる人物が誰だかも分からない、と。
マーガリン大実験にみる日米の民度の彼我: 瀬田屋大黒ブログ堂

マーガリン大実験と銘打たれたこの実験は、残念ながら原典が見つからない。

それどころか、フレッド・ローなる人物のプロフィールも見つからない。英語のスペルすらわからないのだ。

Wikipediaのマーガリンの項は以下。
マーガリン - Wikipedia

トランス脂肪酸の項の方がいろいろ載ってるかな。
トランス脂肪酸 - Wikipedia

あちこちのページをざざっと見た「印象」だけから言うと、どうやら欧米は日本とは比にならない量のトランス脂肪酸を摂取していて、ちょっとマズいぞ、と。
で、いろいろ規制に乗り出した。
対して日本は、それほど問題になる量を摂取してるわけでもないから、まあいいじゃない、といったところに落ち着いてる感じ。
飽くまでアタシの印象。

どっちにしても、その冷蔵庫に眠ってる期限切れになってるやつの方がよっぽど身体に悪そう。

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