こらない

2009-05-26(火)

麓健一/鳩山浩二/とうめいロボ/佐々木匡士/日比谷カタン@秋葉原グッドマン

一時的なはずの秋葉原勤務は未だ続行中。

秋葉原ってことは秋葉原グッドマンが近い。
職場から徒歩5分。
近い。

先日は、ボンデージ・フルーツ(BONDAGE FRUIT)のライブへ。
その際、ライブハウスのスケジュール表を見たら、いろいろと面白そうなブッキングライブがたくさん。

そんなわけで、「Blue Monday Special」なるイベントへ。
出演は、麓健一/鳩山浩二/とうめいロボ/佐々木匡士/日比谷カタンの5人(出演順)。
これが大当たりでした。

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開場18:00で開演が18:30という早めの設定で、開演時間近くに到着したら客はほぼアタシひとり。
ちょっとどきどきしたのだけど、1人目の演奏が終わる頃にはざっくりと満席に。

この日はどうやら、全出演者がギター弾き語り。
けど、それぞれまったくスタイルが違う。
まっっったく違う。

1人目、麓健一氏が、思い返してみると一番正当な弾き語り。

2人目、鳩山浩二氏。
これが面白かった。
「人の気も知らないで」のカバーでは、「友人知人のページのすべての掲示板にライブ告知をし、メールも出したのに、ひとりもライブに来ないー」とか・笑。
「『行けたら行くねー!』だとー!」とか・笑。
鳩山トレインという曲では、頭にリコーダの一部らしきものをつけて、ぷーぷー吹きながら。
いい感じに狂ってるのだけど、曲もギターも良かった。

こんな強いピッキングする人見たことない、と思いながら見てたら、案の定弦が切れてた。
どうやら、ライブ4回のうち1回は弦を切ってるらしい。
やっぱり。
で、それまでの2倍の価格の弦に変えたら、まったく切れなくなったと。
「でも、やっぱり切れちゃいましたけど」
笑。

3人目、紅一点、とうめいロボさん。
黒髪、おかっぱ、ワンピース。
ウィスパな感じで歌い始めるのだけど、曲の途中でぐわっと。
MCも含めて、しっかり自分の空気を作っていて、会場の空気も巻き込んでいて、すごい。
良かった。

4人目、今回の出演者の中で唯一過去に見たことのある佐々木匡士(まさと)氏。
音楽版ひとりシベリア少女鉄道という言い方は語弊だらけだけど、エフェクタを駆使した楽曲は見てて面白い。
ステージを降りてる時、あるいはMCの時はすごく優しいお兄さんって感じなのに、演奏が始まると妖怪に変身。
そんなわけなので、「次の曲は気持ち悪いので、気持ち悪くなった方はトイレなり外なり、逃げてください」とMCで断りを入れたり。

そしてトリは日比谷カタン氏。
驚かれるかも知れないけど、アタシ、カタン氏を見るのこの日が初。
やっと見れた。
名前は当然知ってて、ずーっと気になってて、でも魚座なアタシは「見るべき時が来たら自然と見る機会があるでしょう」と。
そしたら、なかなかそんな機会が訪れなくて。

YouTube等で見たりもしてないので、どんな人なのか、どんな演奏をするのかもまったく不明。
そしたら、なんだか「元ビジュアル系ロックバンド」みたいな感じの痩身の男性が出てきて、実際そんな感じの声と歌い方でスタート。
そういうタイプはすごく苦手なのだけど、苦手意識を感じる前にギターテクニックが凄すぎる。
なんなんだありゃあ。

とか思ってたら、全然別の声色で口上を述べたりもしてる。
だんだん掴めなくなってきた。

数曲聴くうちに頭に浮かんだのは以下のような感じ。

  • 戸川純(別人のような複数のボーカルスタイルが出てきたからかな)
  • ゲルニカ(偏執狂的に音符が詰め込まれてる感じがしたのかも)
  • 京極夏彦(本人も作品も)
  • あとは、エログロナンセンスとかあるいは博物学とか澁澤龍彦とかそういう。『月喰ウ蟲 / 大越孝太郎』とか。
  • ニコニコ動画

でもこれはアタシが捉えられた面だけで、他にもアタシの不得手な分野のいろんなものもいろいろと混ざってる感じ。
そんなわけで濃いのだけれど、でもシャープな印象。

「見世物」っていう言葉はあんまりよくないのかな。
ライブハウスでも、あるいは寄席のような場所でもOKだけど、いちばんしっくりくるのは見世物小屋? っていう印象も。

と、ここまで書いて、公式サイトを見に行き、日比谷カタンの「カタン」が、天野可淡に由来することを知りました。
日比谷花壇→日比谷カタンくらいにしか思ってなかったやー。
そして、梅津和時さんや鬼怒無月さん、巻上公一さんやcobaさんからの推薦文も掲載されていて、戸川純、ゲルニカ、澁澤龍彦、ヤン・シュヴァンクマイエルといった単語も使われていました。

そんなわけで、いろいろ初めて見る人ばかりにも関わらず3時間半以上、たっぷり堪能。
楽しませてもらったお礼に、佐々木匡士さんの出来立てほやほやの3枚組CDと、日比谷カタン氏の2ndCDを購入して帰宅。

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