加藤千晶3rdアルバム先行発売ライヴ『どろぼう失格グランプリ vol.1』@吉祥寺マンダラ2にイッテキマシタ(2005-08-21)。
全10回を数えた前ライブシリーズ『ゆわかしと口ぶえ』は昨年終了し、今回から新たなライブシリーズ『どろぼう失格グランプリ』がスタート。
第1回の今回は、2005年8月24日発売の新アルバム『おせっかいカレンダー / 加藤千晶』(ジャケット画はなんと!かこさとし氏)の発売をひっさげてのライブ。
このライブがですね、驚きの素敵ステージだったのでした。
文句なく、「今年いちばんのライブで賞」を授与です(まだ8月なので暫定)。
ライブは生ものだから、演奏が良くっても客席のノリがいまいちだったり、あるいは自分の体調が万全じゃなかったり、PAや照明が臭かったり、いろんな要素が絡んでいまいちになっちゃうことがある。
その逆もあるわけで、いわゆる相乗効果ってやつで、ものすごいことになったりもする。
今回がそれだった。
これぞライブの醍醐味。
ベタな表現だけど、「音が楽しいと書いて音楽」なんてことが何度も頭に浮かんだライブでした。
『ゆわかしと口ぶえ』メンバー(マリンバ、バンジョー、チューバ…)に加えて、アコーディオンとウッドベース。
写真では分かりにくいけど、グランドピアノが客席に対して正面を向いてる。
ステージの奥行きに対してグランドピアノの方が大きいので、グランドピアノが客席にせり出す格好になっていて、なんだか船の舳先(へさき)のよう。
『ゆわかしと口ぶえ』で行なわれていた加藤さんと関島さんの「回文対決コーナー」。
『どろぼう失格グランプリ』シリーズでは、何で対決するのか? をステージ上で相談。
「そもそも、どうして対決しなきゃいけないんですか?」とボツリ関島さん。
「それはほら…、私が勝ちたいから…」と加藤さん。
ライブ終盤間際、新アルバムにも参加の久住昌之さんがゲスト出演。
かと思いきや、久住さんはトイレへ行ってしまったらしく、久住さんの友人の坂本Q一が登場。
なぜかダブルマイク!
しっかりコーラスをとり「ダブルピース」で締めたのち、ステージ脇へ戻ろうとした久住さん…違った坂本さん、を呼び止めた加藤さん。
「次の曲、新曲なんで聴いたことのない曲だと思いますが、そのまま踊ってください」…。
繰り返しになるけど、曲が終わるのを待たずに聞こえる客席からの厚い拍手と、息を切らしながらピアノの鍵盤の上で飛び跳ねる(比喩)加藤さんと、それを支える数々の楽器とミュージシャン。
いいライブだったー。
ぼやぼやしてるうちにその新アルバムもすでに発売。
アタシは音楽を言葉で説明するのはすごく苦手なのだけど、室内楽な楽器に囲まれながらもトイポップな流れには組せず、やさしい童謡になってしまいもせず、女性ボーカル好きな男性の求める女性ボーカル像になってしまいもせず、それでいてトムとジェリーなドタバタな疾走感と日曜の夕暮れ時のあの感じを併せ持った素敵アルバム。
詳しくは、加藤千晶食堂にて。
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