2005年6月20日。
職場から帰ってきてぼーっとしていると、神戸でパティシエ修行中のかえちゃんから電話。
「NHKつけてみ、頭痛のことやってるよ」
すかさずテレビをつけてみると、クローズアップ現代で頭痛特集をやっていました。
片頭痛のことを書くと長くなりがちなので、番組でやっていたことをなるべく簡潔に箇条書き。
- 片頭痛は、セロトニンによる血管の炎症。つまり血管の病気。
- 片頭痛の薬であるトリプタン製剤は、これに作用するもの。
「つまり、トリプタン製剤というのは痛みをとる薬じゃないわけですね?」
「はい、違います」 - 市販の薬を服んでも治らない→治らないからどんどん服む→頭痛は酷くなる一方→「薬物乱用頭痛」
- 昨年(2004年)の頭痛学会で、新たに「薬物乱用頭痛」という新しい頭痛が認定された。
- 片頭痛を治すため、整体や眼科に通ったという女性が登場。トリプタン製剤の服用により人生を取り戻す。
「もっと早く知っていれば…と悔やまれます。人生の1/4くらい損しちゃったわ」 - トリプタン製剤は服むタイミングが難しい。上記の女性はタイミングを掴むまで2年間の試行錯誤。
- 「肩こりから来るのは緊張型頭痛」というのがこれまでの見解。しかし片頭痛も肩こりから来る(場合も多い)。
- 「どんなに痛みが酷くても、結局のところ『痛いだけ』である」というのがこれまでの考え。しかし、片頭痛の発作により脳の血管がもろくなり、脳梗塞等の危険性が高くなることが分かってきた。
- 脳梗塞になる確率(可能性?)が、通常の人に比べて12倍。
- 頭痛を仮病だといわれ、職場を解雇された人、登場。
- 「まぶしいと片頭痛になる」という男性、幼少の頃からサングラスが手放せず、それが担任教師に認められず最終的に学校を辞める。
- 空腹が片頭痛を引き起す場合も多い。
- 「どうして片頭痛が仮病だと言われたり、理解されなかったりするのでしょう?」
「理由のひとつに、1〜2時間でケロリと治ってしまう、あれほど苦しんでいたのに治ったらまるで何事もなかったよう、というのが挙げられると思います」
「片頭痛も肩こりから誘発される場合がある」というのと、「脳梗塞の危険性」がアタシにとっての初耳情報。
あと、「空腹」というのもこういう形では初耳かなあ(アタシにとっては常識)。
「頭痛で死んだ人はいない」と言われてきたものの、強度の片頭痛発作が起こると「これで身体(頭)にダメージがないはずがない」と思っていたのですが、脳の血管がもろくなるってことが分かってきたんですなあ。
笑ったのが「12倍」って数字で、何がおかしいかというと、最近タバコのパッケージにでかでかと印刷されている「警告表示」、あれで
疫学的な推計によると、喫煙者は心筋梗塞/脳卒中により死亡する危険性が非喫煙者に比べて約1.7倍高くなります。
っていうのがあってね。
「なんだ、2倍にも満たないんじゃん」って思ったばかりだったので。
「片頭痛には今ではトリプタン製剤という特効薬がある」という情報とともに番組で強調されていたのが「トリプタン製剤は、タイミングが難しい」ということ。
確かに難しいと思います。
ひとつ間違うと、アタシみたいに心臓…いやまあそれはおいておいて。
実はアタシも未だ「これだ!」っていうタイミングは掴めていない。
そしたら、番組でスタジオゲストの清水俊彦氏(東京女子医大頭痛外来医師)が「なるほど」なタイミングを紹介していました。
「頭をふってみてがんがんするようなら服みどきです」
それだ!
たぶんそれだ!
さて、毎回締めのところで書いてますが、起き上がれないほどの「ズキズキ」する頭痛を抱えておられる方、市販の薬は効く/効かないじゃなくて、種類が間違っています。
さっさと頭痛外来のある病院を調べて、一度訪れてみましょう。
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