各界の第一線で活躍している人が母校の小学校の生徒に1泊2日(?)で授業を行ないに行くNHKの番組「課外授業ようこそ先輩」の荒川修作氏の回を見ました。
「課外授業ようこそ先輩」は好きな番組でよく見ているのですが、久しぶりにぶっ飛んだ授業でした。
いや、久しぶりにぶっ飛んだアーティストでした。
名古屋出身の荒川氏はアタシの高校の先輩にあたる人で、荒川氏の高校在校時の同級生には赤瀬川原平氏がいる。
高校の図書館で司書さんと赤瀬川さんの話をしていたら当時の図書館報を出してきてくれて、その表紙が荒川氏、文章が赤瀬川克彦氏でした。
ひやあ。
番組では瑞穂小学校の生徒たちがバスで養老天命反転地へ。
逆行の中に浮かび上がる形で荒川氏登場。
「誰かこっち登ってこいよ」と荒川氏。
小学生と同じ目線で「みんな分かるかなあ?」といった話しかけ方をする「講師」の多いこの番組の中で、始終命令口調なのが特異でいい感じ。
すり鉢状になった傾斜の崖の頂上に立ち演説を始める荒川氏。
「ここをこうやって走り降りると、自分が外で出ていっちゃうんだ」
だったかな。
実際に崖を走り降り、
「分かるだろ? 自分から自分が出ちゃうんだ。分かるよな?」
戸惑う生徒たち。
その後生徒たちはグループに分かれて「自由な家」の模型を作って、後日荒川氏に見せに行く。
その中に、風呂が屋外の空中に浮かんでいるものが。
模型を見る限り、その風呂に到達するスロープなり階段なり梯子といったものがない。
常人ならここで「どこからどうやって風呂に行くの?」と訊きそうなものだけど、
「いい! すごくいい。これ作っちゃおうぜ! これ学校に作れよ! いいな、みんなで作れよ!」
と荒川氏、大興奮。
「課外授業ようこそ先輩」は当たり外れが大きくて、そこが面白い。
子どもの扱いの上手そうな人が最後まで子どもの自由な発想を引き出せなかったり、人のことなんて考えていないように見える、つまり人に何かを教えることが無理そうに見える人の授業のあとで、子どもたちの目の輝きが変わっているのが見て取れたり。
それまで興味のなかったアーティストの回を見て、見直したりすることもしばしば。
そいえば番組中、パスカルズの曲が何度か流れていました。
それで思い出したけど、同じくNHKの「月刊やさい通信」では栗コーダーカルテットの曲が何度か流れていました。
コメント