こらない

2004-10-07(木)

ピーター・フランクルとRSA暗号

『世界青春放浪記 / ピーター・フランクル』に続いて、『僕が日本を選んだ理由—世界青春放浪記(2) / ピーター・フランクル』を読み中。
1冊目が日本に来るまで、2冊目は日本と出会ってから。
2冊目では、ちょうどアタシたちの年代が学生の頃に知名度がどんと挙がった数学者の秋山仁さんの名前も出てくて面白い。

そんな中、テレビを付けたらNHK人間講座にて「数学の愛し方」と題して、ピーター・フランクル氏がカメラに向かって話していた。
その回は、IT社会と数学、といった内容で、RSA暗号のことをやっていた。

RSA暗号というのは、現在インターネット等で広く一般的に使われているもの(だとアタシは認識。PGPとかSSLとか)。
広く使われているということは安全で安心、なはず、ということだろう。

今どきのインターネットで使われている「暗号」なんて、素人がちょっとかじったところで理解なんてできない、と思い、これまでその原理を知ろうとも思わなかったのだけど、番組での説明を聞いていたら意外と単純だった。

数学的な「計算」なんてのは、コンピュータの一番得意とするもの(というかコンピュータって計算機のことだ)だと思っていたら、苦手な分野があるらしい。
それが素因数分解で、100桁程度の数でもあっぷあっぷで、200桁300桁ともなると、スーパーコンピュータを使っても何年も何十年も何百年もかかる、らしい。

例えば、17と29といったふたつの素数を用意しておいて、これを掛け算すると493。
17×29を計算するのはとっても簡単。
けど、この493を17と29に分解するのはひと苦労。
これが充分に桁数が大きくなると、もう太刀打ちできない。
そういうことらしい。

もうちょっと詳しく計算してみたい人は、はやわかりRSAへ。
あと、RSA暗号を支える数学というページも分かりやすそう。

スーパーコンピュータでも解けないって言っても、分散コンピューティングでなんとかなっちゃうよ、という山形浩生氏による『朝日パソコン』1997年の文章は、インターネットが実現した巨大計算力へ。

そんな何百年だか何億年だかかかる解読も、量子コンピュータなら一瞬だよ、という文章は、「量子コンピュータ」-ナノエレクトロニクスへ。

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