De Bonbon à Tartine

2012-01-15 (日)

フランス

ときどきお客様に聞かれることがあるので、ちょっと書いてみることにします。
2001年頃から勤めていた会社を辞めてフランスへ行きました。理由は「このまま会社にいるのもなぁ。海外行きたかったし、飲食って楽しそうだからフランスいこ。」くらいの軽い気持ちでした。なぜか飲食でイタリアは思い浮かばなかったんですよね…。なんでだろ?
でもフランスへ行くにあたって語学の勉強を。という発想が私にはまったくなく。そのまま南フランス、ニースの隣町の小さな語学学校へ入り、2ヶ月間素晴らしい景色の中で、フランス語以外を話すと罰金!という厳しい学校でなんとか過ごしました。

片言ともいえないほどのフランス語とともにパリへ移動。そしてなんとなく知り合いになった日本人の勧めでサロンドショコラへいきました。そこでBoissierというショコラティエを見つけ「仕事ありませんか?」と聞いたらあっさりOK。お店は当時8区と16区にあったのですが、ラボはモンパルナスから郊外線に乗って暫く行ったとても静かな街にありました。

当時はショコラ以外に生菓子も出していて、そこで私が心の底から尊敬するシェフに出会いました。
実はフランスへ行く前、お菓子をそんなに食べませんでした。生クリームは特に苦手でショートケーキは絶対選ばない類の人でした。ムースもあれば食べるけど…、ぐらいだったのです。
それが!!!シェフの作るお菓子は本当にビックリするくらい美味しくて、さらに見たこともないようなピエスモンテなんか作ったりして、飴細工なんてまぶしくて目が痛いほど輝いていて、お菓子ってこんなにすごいんだ!!!!と感動して以来ずっとお菓子を作り続けています。
フランスでは毎日仕事が本当に楽しくて、ワクワクの連続でした。きっとシェフや働いていたフランス人たちは言葉も仕事も出来ない私を相手にすごく大変だったと思います・笑

そんなこんなで、すっかりお菓子が好きになりフランスから帰る頃には15cmくらいのホールなら余裕で一人で平らげるようになりました・笑

あの時サロンドショコラに行かなくて、Boissierに入らなくて、シェフとも知り合わなければ今頃何してたんだろ?と思うと面白いです。一期一会ですね。映画の「スライディングドア」を思い出します。

気が向いたらフランスにいた時のこと、また書きます。

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  • update: 2012-01-15