こらない

2009-02-18(水)

NHK「ためしてガッテン」振り込め詐欺の回を見た

NHK「ためしてガッテン」で、振り込め詐欺を扱うというので録画して見た。

というのも、前回(3年前?)振り込め詐欺を扱った際に見ていて、その内容がすごく面白かったから。

おれおれ詐欺やら振り込め詐欺やらの被害を聞いて最初に思うのは、「なんでそんなのに騙されるの?(どんだけ騙されやすいの?)」。
その後、騙し方が巧妙だと聞いたとしても、「それでもやっぱり、普通は騙されないでしょ」とか、あるいは「じゃあ騙されないように合い言葉を決めておこう」とか、「必ず折り返し電話をして確認」とか。

でも、その3年前の放送を見て、そんなの全く効果ないよなー、ってことが分かったのでした。
どういう内容だったかは、のちほど。

で、あろうことかその時の放送、「じゃあどうすればいいか」を提示しなかったのでした。
うそ。
提示したんだけど、「こうすれば大丈夫!」っていう明快なものではなかったの。

なので、きっと今回は何か素敵な解決策があるんだろうと。

今回の放送の内容は、その3年前とたぶんほとんど同じで、その時にやっていたことをさらに実験を重ねていた感じ。

番組の内容は、以下にあるので、そちらをどうぞ。
ためしてガッテン:過去の放送:脳科学で振り込め詐欺を撃退せよ!

お、3年前のページも残ってた。
この頃はまだ「オレオレ詐欺」という呼称でした。
ためしてガッテン:過去の放送:初公開! 脳力が決め手・オレオレ詐欺最新対策

これ読むと分かると思うのだけど、「コロッと騙されて」振り込んでしまうわけじゃないのよね。
番組でも紹介されていたように、振り込め詐欺に騙されて振込に来た人を、銀行の人や警察が制止しているにも関わらず「詐欺でもいいから、振り込ませてくれ!」と云う人がいる、と。

要は、息子から母親に、何かが起こったって感じの声で「あのさ…実はさ…」って始まった時点で、心拍数は急上昇、もうあとは振り込みまで一直線、という。

危機に面した際、いちいち考えて行動してたので遅い、ということで、脳がそういう“理性”を封じ込めてしまうようです。

なので、そうなっちゃったら「折り返し電話をして確認する」とか「合い言葉を確認する」とか「電話の前に『それは振り込め詐欺では?』と書いた紙を貼っておく」といった、理性を前提とした対策は、意味がない、と(意味がないは言い過ぎか)。

番組では、「それでは今からウソの電話をかけます」とあらかじめ云ってから、振り込め詐欺な電話をする実験をしてたのだけど、それでも身体が勝手に“動揺”してました。

で、アタシが楽しみにしていた「ガッテンの薦める対応策」なのですが。

なんとまた、「画期的な答え」はありませんでした。
おおー、やっぱり難しいんだなあ。

番組で提示していたのは、以下の3つ。

  1. 日頃から家族と(息子と)コミュニケーションをとる。
  2. とにかく訓練する。
  3. ふと我に返るキーワードを用意しておく。

3つ目に関しては、キャッシュカードに「理性くん、ピーンチ!」と書いておくのはどうでしょう、と。

どれも、なんというか、こう、日々の努力みたいな話で、面倒。
きっとこれからも、被害は減らないんだろうな、という印象。

とにかく、詐欺を見破れるかどうかってことが大事なのでは全然なくって、いざという時に理性を取り戻せるか、って話。
「火事だー!」って時に、大事そうに枕を持って飛び出した、みたいな話と同じ。

3年前の放送の際、なるほどと思ったのは、銀行で「現ナマを見せる」ってやつ。
現金を目の前にすると、我に返る(理性を取り戻す)、ということが多かったらしい。

最近、知ってる人の母親が被害に合われたという話を聞きました。
結構な金額だったようです。
これだけ何年も「騙されないように!」っていう呼びかけが続いてる中、年間2万件の被害だそうです。
1件平均、160万円の被害額だそうです。

これ読んで、「自分の両親にも注意を促しておこう」と思っても、説明が難しそう。
いちばんいいのは、この放送を見ることなのだけど、もう放送しちゃったしねえ。

…と思ったら、まだ再放送があるみたい。
ためしてガッテン:放送予告

◆「脳科学で振り込め詐欺を撃退せよ!」
 〔総合〕2月25日(水)【24日深夜】 午前3時30分〜4時15分
◆「脳科学で振り込め詐欺を撃退せよ!」
 〔総合〕2月25日(水) 午後4時05分〜4時50分

今、自分が両親に、なんだか沈痛な声で「あのさ…、実はさ…」って電話したら、きっと親は「(何?! 何かあったの?!)」ってびっくりするだろうなあ、って思った場合は、被害に合う可能性があるってこと。
そういう想像がつく場合は、番組を録画して送ってあげるといいかも知れませんねー。

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