2008年3月29日(土)、東京の木場公園、東京都現代美術館の真ん前の多目的広場にて行なわれた、チェロリスト坂本弘道氏のソロコンサート「蝶と骨と虹と、」(の準備)の様子をアタシ目線で。
公演チラシは、少年王者舘等でもおなじみの田岡一遠氏の手によるもの。
昼11:24、すでに木製ドームの建て込みが始まっている。
意外と小さく見える。
ここに250人のお客さんが入るのだろうか。
今回の公演には高嶋政伸さん率いる撮影班がぴったり付いていて、そこかしこでフィルムを回している。
炊き出し班による食事も。
一体、何人のスタッフが関わっているのだろう。
夜、ようやくシートがかぶせられたドーム。
この後、ステージの仕込み。
アタシはその横で、パソコンとプリンタを持ち込んで、当日パンフの原稿作り。
ステージの準備も急ピッチで進められる。
なぜかそこここに、知った顔が…。
制作チームでも、当日パンフやアンケート用紙の準備、折り込み、予約シート、靴袋、荷物預かり札等の準備。
写真は、前売予約特典の非売品CD-R。
今回、「制作協力」の肩書きを与えられたアタシは、このあたりからテンパり始め、カメラを構える余裕がまったくなくなる。
あちこちから集まってもらったさまざまな人に助けられながら、受付開始予定時刻から遅れること10分、受付を開始。
受付ブース前には、長蛇の列。
予約数は、約300。
ここに当日券希望のお客さんが加わっている。
列の中にいる、数々の友人知人の顔に気付きながらも、なかなかご挨拶もできず。
今回の入場整理番号券は、坂本さんのアイデアで日めくりを使用。
入場アナウンスの呼び込みも、「2月10日までのお客さま、ご入場ください」となる。
このアイデア、他でも使いたい。
予定より10分遅れの17:40、入場開始。
そして、15分押しの18:15、開演。
開演の直前、「ほれ、開演前アナウンス」と背中を押され、ステージ前の花道へ。
16:00くらいからずっと、頭真っ白のままで、何をしゃべったか覚えてない。
「携帯電話等の電源を切ってください」は言ったけど、「許可を受けた方以外は、写真撮影は禁止です」というのを言い忘れた。
実際のところ、撮影自体は悪くないかも知れないのだけど、その際のシャッター音や液晶画面の光で周りの人が迷惑する。
事実、mixi日記検索やブログ検索をすると、そういった記述が見つかり、それは本当に申し訳ない。
アナウンスの最後に「ラムネ、ポン」と言いそうになった。
開演。
少し遅れて、ドームの中へ。
白い幕が浮き上がり、形を変え、ハサミで切られ。
ゲストの白崎映美さん、川上未映子さん、遠藤ミチロウさんが次々に舞台にあがり、歌い、舞い、詩を詠む。
そのたびごとに、現れては消えるダンサーたち。
弦をはじき、こすり、ループを作り、数々のエフェクタを用いて奏でる坂本さん。
グラインダー、電動マッサージ器、ドリル、鉛筆削り等、次々に飛び出す楽器ではない楽器たち。
そうこうするうち、稼働舞台はドームの奥へと消失し、そうして現れた鉄板の上で火を噴く坂本さんのチェロ。
火の燃え移ったチェロは、ワイヤーに吊られて、天空遥かへ。
次回はぜひとも、前の方の席で座って見よう。
当日いらしていた久住昌之さんのブログにきれいにまとめられていました。
→クスミの後悔日記2 : 坂本弘道さんの
芝居ともコンサートともパフォーマンスとも言いがたい、
まさに坂本弘道の頭の中というか、その場にいなければ絶対わからない
生々しいのに幻想的な一夜だった。
面白かった。
時々笑っちゃうところや心配しちゃうところもあるのに、最後は大感動。
「笑っちゃうのに最後は感動、って狙って出きることじゃないですよね」
と、終わってから、観に来てたサックスの川口義之さんと話す。
ホント、その通り。その通り。
できたものをそつなくやるだけでは「大感動」には至らない。
この巨大なセットだって、今夜一夜のために昨日建てて作って、
音響照明と仕込んで、もう明日は壊すのだ。
まったく夢のようだが、真剣に生きるというのはそういうことかもしれない。
そういう意味でもライヴハウスでなく、特設テントの意味は大きかった。
仕込みに参加されていた越智静香さんという方のブログに、建て込みの様子がありました。
写真いっぱい。
→越智静香オフィシャルブログ: 10時
→越智静香オフィシャルブログ: 11時
→越智静香オフィシャルブログ: 12時。
→越智静香オフィシャルブログ: 高嶋さんとテントを作る
→越智静香オフィシャルブログ: 夜になって雨が
→越智静香オフィシャルブログ: 今日は炊き出し
→越智静香オフィシャルブログ: 米35号!
→越智静香オフィシャルブログ: チーム東宝芸能
→越智静香オフィシャルブログ: 2日目。仕込み〜開場まで
→越智静香オフィシャルブログ: 2日目つづき。開演。テントは宇宙。
→越智静香オフィシャルブログ: スッキリとバラシ。
そこにも出てくる尾崎右宗さんという俳優の方のブログでも。
→始動!|尾崎右宗オフィシャルブログ「右宗ブレンド」powered by Ameba
→本番に向けて|尾崎右宗オフィシャルブログ「右宗ブレンド」powered by Ameba
→本番|尾崎右宗オフィシャルブログ「右宗ブレンド」powered by Ameba
→打ち上がってます♪|尾崎右宗オフィシャルブログ「右宗ブレンド」powered by Ameba
→ばらし|尾崎右宗オフィシャルブログ「右宗ブレンド」powered by Ameba
以下には、今回のドームをデザインされた方のブログが。
→day by day... life in Taiwan by funnymouth: 帰りたい...(ダブルポスト)
....思い出した。彼は日本で野外ソロ公演を行うのだった。しかも、野戦の月海筆子の所有する木製ドームでだ。このドームはそもそも野戦の月海筆子の桜井大造に相談されて、できる限り安くということでとことんディテールを取り去ったスチールジョイントとこれまた安くて軽い2x4材でデザインしたものだ。
このドームは台北にもあり、そして今では北京にもあるのだ。個人的には改良したいのだが、コストの問題もあり部材が一回り厚くなっているだけでもう10年近く変わっていない。
あとね、以下のページを見たら、開演前アナウンスをしてる無防備なアタシの写真が載ってて背筋が凍りました。
→千葉美幸の小部屋 昨日 今日
というわけで、これまでいくつかのライブや芝居にヘルプの形で入ることはあったものの、こういう形できちんと(?)公演に関わるのは初めてだったアタシ。
本番までに自分の持ち場の仕事をきっちりこなしていた周りのプロたちに比べて、至らぬところだらけで恥ずかしい。
手を貸してくれた方々、本当にどうもありまとう。
坂本さんのページでも、このあと写真等をアップしていく、とアナウンスされています。
楽しみ。
→坂本弘道「サイト・チャカモト」
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