「アーキグラムの実験建築1961-1974」@水戸芸術館にイッテキマシタ(2005-03-06)。
気になるイベントを多く開催している水戸芸術館。
行くのは初めて。
もっと近くて手軽に行けるのかと思ったら、上野駅から各駅停車の電車で2時間。
特急料金を払うと1時間。
近付いてみると台座も傾けて作られていて、やっぱり不安定に見せたいみたい。
さて、内容。
アタシが生まれたのが1973年なんですが、それ以前に活躍していたらしいイギリスの建築家グループの大回顧展。
欧米アジアをまわって、いよいよ日本上陸、とのこと(日本では水戸芸術館のみでの開催)。
アタシが生まれる以前の、と書いたのだけど、個人的に「これはいつ?」ということがなぜか気になった。
会場の中の入ると、設計図なのかポスターなのか落書きなのか分からないような異常にポップな紙類がそこかしこに展示されている。
どうも、お固い論説じゃなく「広告」の中にこそ「今」が見える、とかそんなコンセプトらしい。
大量の広告、大量の消費。
アンディ・ウォーホルっていつ生まれていつ死んだんだっけ?と検索したら、1928-1987年だった。
アーキグラムな人たちが活躍したのが1961-1974年。
会場内でビートルズの曲をBGMにビデオ素材がいくつか流されていたのだけど、『PLEASE PLEASE ME』が1963年。
『LET IT BE』が1970年。
展覧会っていつもあんまりじっくり見ないのですが、そんな中で飛び込んできたキーワード。
- プラグイン・シティ
- ユニット
- カプセル・ホームズ
- アイデア・サーカス
- インスタント・シティ
建築に対して門外漢であるアタシがそれでも思い出すのは、バックミンスター・フラー。
活躍したのは20世紀中頃で、1895年生まれ、1983年没。
大量消費時代の建築とは?って感じで、いろいろなユニットを組み合わせる(プラグインする)形の住居。
「どこにでも」ってことで、屋外に置いた膨らませた風船型住居のカプセル。
人が集うサーカス。
面白かったのはインスタント・シティで、住居程度ではなく街まるごとをインスタントに捉えてしまう。
展示されている模型から思い浮かぶは、昨今(じゃないかな?)あちこちで開催される野外ロックイベント。
雨が降れば濡れるってのが野外イベントの醍醐味みたいなものだと思いがちだけど、ここで見た展示は全て屋根が用意されていて面白かった。
どうするかというと、アドバルーンのようなでっかい風船でテントシートを吊る。
どれくらい実現可能な方法なのか分からないけど、見てみたい光景だなあ。
30年後である現代はというと、大量消費に罪悪感や嫌悪感を抱く時代(周りを見渡すとそうは思えないけど)。
ならば、このフラー〜アーキグラムな考えと相容れないかというと、逆にヒントが多い気がした。
いろいろと刺激を受けたのは確かで、やはりオトコノコとしては「自分が家を建てるなら…」と想像が膨らみます。
こう、弧を描いくように作られたドアが、ぐるーっと回って庭へ飛び出していくわけですよ。
そうすると、庭が室内になって…。
おまけ。
水戸芸術館の敷地内にあるモニュメント。
水の上に岩が浮いてるってアイデアはいいんだけど、ワイヤーで吊るってやり方で思考停止してしまったところが悲しい。
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