お話
http://www.lifehacker.jp/2015/04/150412science_of_luck.html
2014年に発表されたある研究によると、人はこうした場合、自分の勝率が平均値に戻るのではないかと不安に襲われます。つまり、1度賭けに勝つと、次の勝負では負ける可能性が高いと感じるので、勝ちが続いている間は、より手堅い賭け方を選ぶことで、リスクを下げようとするのです。
こうして、賭けに勝ち続けている人はより安全な賭け方をするので、さらに勝ち続ける可能性が高くなるでしょう。逆に、賭けで負け続けている人は、何とか勝とうとしてよりリスクの高い賭け方をしてしまい、結局さらに負けてしまうことになるのです。賭けの対象であるイベント(例えばサイコロやルーレットで何が出るか)の確率は常に一定ですが、人がそれにいくら賭けるかは、過去の結果の影響を受けてしまうのです。
例えば、2010年のある研究では、ゴルファーに「あなたが今使っているのはラッキーボールですよ」と伝えたところ、「これまで皆が使ってきたのと同じボールですよ」と伝えられたゴルファーに比べて、明らかに成績が良くなった、という結果が出ました。
被験者に対し、新聞を渡して読むよう指示しました(被験者たちは、自らを幸運だ、または不運だと思っている人たちでした)。ワイズマン教授はその新聞の中ほどのページに、1面の半分ものスペースを割き、大きな文字でこんなメッセージを載せていました。「実験スタッフに、これを見つけたと伝えれば、250ポンドもらえます」。大きなスペースであったにもかかわらず、このメッセージを見つけられた人と、見つけられない人がいました。そして、自分は幸運だと回答していた被験者の方が、高確率でこのメッセージを見つけたのです。逆に自分を「不運」だと思っている人は、いつも何か不安を覚えている様子が見受けられ、そのために観察力が損なわれたようだ、とワイズマン教授は記しています。