2007-04-10 (火)
2007-04-09:『レミゼラブ・ル』@新宿シアターアプル
脚本・演出: ブルースカイの『レミゼラブ・ル』@新宿シアターアプルへ(2007-04-09)。
『レ・ミゼラブル』を下敷きにした、中黒の位置の違う3時間半のオペレッタ。
見たいな、と思いながらもなんとなく見逃しそうなところへ、カシワさんとこの日記で記述を見かけて、そのままの勢いで見て来た。
タイトルが素敵だし。
ひとつひとつはおかしな形に置き換えられているのだけど(「パンを盗んで投獄」が「スクール水着を盗んで投獄」だとか)、そういう置き換え以外の部分はおそらくかなり原作に忠実なんだろうなーと想像(原作は未読、未観劇)。
自分たちの街(ル・歌舞伎町)のど真ん中に原発が建設されることになり、その反対派とのやり取りの中での「普段がんがん電気使っといて、いざ原発が出来るとなったら反対って、ムシが良過ぎやしない?」「隣りの街の原発から供給してもらうならOKってこと?」。
汚くも臭くもないのに、シャンプーを使えって洗脳されて大量消費を繰り返してるのは誰? あんたたち、そんなに臭いの?
携帯電話の充電器をコンセントから抜こうと言ってるあなたの家の隣りに、24時間照明と大型冷蔵庫が稼働しているコンビニエンスストア。
オール電化住宅バンザイ。
…なんか、どれもこれもここ数ヶ月、このこらないに書いたようなことばかり。
これらみんな「笑うところ」なんだけど、笑っていいんだかどうだか。
なんだかすごーく冷めた目線で、「へー、笑えるんだー、へーそー」ってどこかから見られてそうな、なんかそういう。
さらに、真性ロリコン、いじめ、みたいな業(ごう)に関する悲惨さ凄惨さも、さてアタシたちはどこまで他人事として笑っていいんだか。
他人事なら笑っていいのか。
わ、こうやって書くとなんかすごい堅い芝居みたい。
そうじゃなかったんだけど。
演技や発声は、「おー、ロミオー!」「ジュリエットー!」みたいないかにもな形式で、そういうのって、「わざとですよ」「分かってやってますよ」っていう扱いじゃないと、やっぱり恥ずかしくて見てらんない。
日本人が「ヘイヨー!」とかってラップしてるのを見るのと同じく。
で、今回はぎりぎりOK。
池谷のぶえさん、あっぱれ。
いとうせいこうさんがすごいな、と思った。
突出してるってことじゃなくて、ちゃんとしてるというか、人前でなにかやるにあたってちゃんとプロなんだなーというか(そりゃそうなのだけど)。
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