2006-09-22 (金)
『フェルマーの最終定理 / サイモン・シン』
『フェルマーの最終定理』(新潮文庫)読了。
やー、面白かったー。
300年以上も前のいぢわるな数学者フェルマーが残した、ある命題。
当の本人は「私はちゃーんと証明できたんだけど、余白が狭いから書けませーん」とメモを残して死去。
そこから3世紀におよぶ数学者たちの戦い。
どんなやっかいな命題なのかと思ったら、見た目はすごくシンプルで驚いた。
「3以上の自然数nに対して、Xn+Yn=Zn を満たすような自然数X、Y、Zはない」というのがそれ。
これが3世紀を経てワイルズという数学者によって証明されるのだけど(そこにもドラマが)、本書では証明の内容には深入りしてなくて、代わりにそこに至るまでのワイルズの、そしてピタゴラス以前からの数学界の歴史が書かれてました。
最初のうちは、よく分からない数式とともに「つまりはこういうこと」と平易な例を挙げているのだけど、後半だんだんと「平易な例」も「用語の説明」もなくなっていってしまう。
それもまたなんだか面白い。
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