こらない

2006-01-08 (日)

2005年総括〜イベントなど

こらない: 1年の総括をで、「その1年に見たイベントの中で記憶に残ったものを挙げて欲しい」と書いたくせに、自分自身が書いてなくて心苦しい思いが続いておりました。

まずはライブ、芝居、イベント関係。
今年もなんだかんだと、100本程度のイベントに足を運んだっぽいです。

その中でも、純粋な単独ライブとしては、やはり加藤千晶3rdアルバム先行発売ライヴ『どろぼう失格グランプリ vol.1』を筆頭に。
リンク先でもかなり興奮して書いてるけど、いろんな条件がちゃんと相乗効果を成して「めくるめく2時間」だったのが記憶に残ってます。

イベントだと、カバレット・キネマ
カバレット=キャバレーということで、雑多で猥雑なイメージを入れつつ、演芸/パマーマンスと幕間の出し物とライブ。
お客さんに楽しんでもらおうという明確な意図がまっすぐ届いてくる素敵なイベントだったなあ。
おそらく入念な下準備と、しっかりした演出があったんだと思う。
敬服。

同様に、無声映画に音をあてて活動弁士が語るイベント夢の森にて2005も秀逸。
これもきっと準備はたいへんだと思うのだけど、それに加えて楽団と活弁のセンスが面白い。
映像と音を同時に見せて失敗している例は多いと思うのだけど、ちゃんと組み合わせてどちらも面白くなってる、というのは実は珍しいんじゃないかと思います。

アーティスト部門では、やはりパスカルズを挙げます。
ライブでよく「お酒でも飲みながらリラックスして聴いてくださいね」というMCを耳にするのだけど、アタシが見に行くライブでは実際にそうなることはまずなくて、みなじっくりと演奏に耳を傾けている。
なので、ライブ中にタバコを吸ったり、子どもが騒ぎだしたり、カチャカチャ音をたててスパゲティを食べてたりすると、白い目で見られる。
けど、パスカルズのライブではそういうのが許される。
実際に許されているのかどうかは分からないけど、そんな雰囲気がパスカルズには、パスカルズのライブには、パスカルズの音楽には、ある、と思っている。

そんなパスカルズと競演したふちがみとふなとに出会ったのも2005年でした(「夏のおくり物、ふちがみとふなと+パスカルズ」)。
10人以上の大編成でありながらへっぽこな音を奏でるパスカルズとは逆に、たったふたりで骨太なサウンドを聴かせるふちがみとふなと。
骨太といっても騒がしいわけではなく、でもものすごくストレートにがっちりとしている。
これまでライブに行かなかったことを後悔。

2005年に出会ったといえば、水中、それは苦しい。
かっこを付けた方がいいかしら。
「水中、それは苦しい」というバンド。
水中、それは苦しいプレゼンツ「珍しい音楽祭〜chin-on〜vol.1」で初めてみて、惚れたなあ。
「カミングアウトの撤回」という曲のタイトルだけでノックアウトされました。
見たその日にDVDを買って帰りました。
それだけでは飽き足らず、見たあと、会う人会う人に勧めてました。

ステージ関係では、まずどうしたってKUDAN Project『百人芝居◎真夜中の弥次さん喜多さん』
160人以上の出演者がどうとかって話はさておき、今思い返すと、とにかく美しかったなあ、と。
出演者全員のダンスで、手前にちっこいグループ、奥にでっかいグループがいて、それが曲の途中で入れ替わって、奥のでっかい人たちがさっそうとこちらに向かって歩いてくるの、あれかっこよかったなあ。

そして井手孤独【idesolo】@三軒茶屋シアタートラム
イデビアン・クルー主宰の井手茂太さんのソロダンス公演。
「すっとこどっこいにしてストイック、ストイックにしてすっとこどっこい」と書いたんだけど、もうほんとにおかしかった。

展覧会等では、特になし。
横浜ビエンナーレに行かなったのが痛いです(ぼやぼやしてたら終わってしまった…)。

以下、番外編。

アタシはやっぱり「生」が好きなようで、CDを買ってもあまり聴かない。
そんな中それでもよく聴いていたのが、CD『パタパタタ / ふたご』。
あかねさん、うつおさんという双子が似た声でユニゾンで歌っているのだけど、200枚限定というこのアルバムがすごく好きで、何度もリピートしてました。

あと、Warehouse。
Warehouse@吉祥寺マンダラ2で初めてライブを見て、ライブももちろん良かったのだけど、CDも好き。

こうして見てみると、やっぱり演劇性の高いものが多いのかな。
ステージングってことに関してもそうではあるのだけど、純粋に音楽だけを抜き出してみても、「演劇性」ってことがアタシにとってのキーワードなのかも。
実は音楽も芝居も苦手なアタシなのだけど、それがうまく融合してたりすると琴線に触れるみたい。
なんてことにやっと気付いた2005年でありました。

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