2005-10-28 (金)
3年ごとに入れ替わる野菜
HDDビデオの中に眠っていたドキュメンタリー番組をいくつか。
まずは、「皆さんの食べている野菜は、3年前の野菜と違うことを知っていますか?」で始まった「ガイアの夜明け」は、サカタとタキイという2大種苗会社の戦い。
今、スーパーに並ぶ、だったか、日本で作られている、だったか、とにかくトマトの8割がタキイの「桃太郎」。
打倒「桃太郎」ってことでサカタが開発したのが「王様」。
「桃太郎」はもうここ数年ずっと見かけているけど、冒頭のナレーションのようにその他の野菜は3年程度で入れ替わっているらしい。
昨年よりも甘く、昨年よりも栄養価が高く、といったように。
「ピーターコーン」(サカタ)の国内シェアは86%。
これに戦いを挑んだのが、アメリカ最大の種苗会社の日本支店(?)である“黒船”パイオニア・エコサイエンスによる「味来(みらい)」。
糖度20度ですって。
「メロンを越えた!」ですって。
放送を見た翌日、スーパーへ行ったら、なるほど「味来」が売ってる。
買ってみた。
甘い!
甘過ぎ!
さすがに「甘けりゃいいってもんじゃない」と思った。
「ブロッコリーは昔と比べてボロボロしなくなり、栄養価もアップ」。
そういえばそうだ。
昔はもっとボロボロした。
イボなしのキュウリ(サカタの「フリーダム」)のイボがないのは、洗いやすいから。
コンビニサンドイッチに入れるキュウリを洗う際、イボがあるのとないのとでは大違い。
大根が上から下までズドンとしていてヒゲがなくなったのは。
そういう形を消費者が望むから、と思ったら違った。
農家の高齢化によるものらしい。
まっすぐでヒゲがない方が、引っこ抜きやすい。
どれも遺伝子組み換えを行なっているわけではない。
種苗会社には銀行のそれと見紛うような分厚い金庫の中に何千だか何万だかの種が保管されていて、日々何百だか何千だかの交配が行なわれている。
「消費者の要望」だか「農家(JA)の要望」だかに沿って、最適なものが市場に投入される。
気持ち悪い、自然じゃない、と思うのだけど、品種改良は太古の昔から行なわれてきているわけで、結局「(感情的に)どこまでなら許せるの?」っていう話だなあ。
今は「手作業で交配させるならOK、遺伝子操作はNG」っていうのが一応のボーダー、か。
ここまでやってるなら、その差ってわずかに感じてしまう。
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