2005-04-05 (火)
『粗食のすすめ』
サフさんが図書館で借りてきた『粗食のすすめ / 幕内秀夫』読了。
読了と言っても、文章は全体の3分の1くらいで、残りはレシピなので、30分くらいで読み終わった。
1995年刊。
その後『粗食のすすめ 春のレシピ』だの『粗食のすすめ 夏のレシピ』だの出ているところをみると、よく売れた本なのだと思う。
粗食のすすめと題されているけれど、粗末な食事を勧めているのではなく、日本古来の本来の食事を大切にしましょう、という内容。
高校時に水泳部顧問の化学の教師の影響で、食べ物やら洗剤やらの危険についてどっぷりハマっていたアタシからすると、基礎の基礎がきちっと書かれている印象。
テレビや雑誌で「この食べ物がいい、あの食べ物がいい」とやっているのを見て(見ないけど)思うのは、「逆だ」ということ。
もし健康を気にするのなら、何を食べると体にいいかを考えるんじゃなくて、何を食べると体に悪いか、の方が現代においては重要だ。
食わないようにするだけで、ずいぶん健康になれると思う。
そしてそういった話題はテレビや雑誌で取り扱うのは無理だ。
この本では、その「食べない方がいいもの」をすごくキャッチーな形で書いていて、それは「カタカナの食べ物を食べないようにしましょう」というもの。
うまい。
同じように、高校時にアタシが耳にして「うまい」と思って覚えているものは、「白い粉はすべて覚せい剤である」といったもの。
白い粉というのは精製された粉ということで、そういうのはどれもだいたい中毒性がある。
代表格は砂糖。
「じゃあアレもダメなの? それもダメなの?」とアタシに訊かないでね。
結局のところアタシが調べたわけじゃないから、何に関してもアタシには分からない。
ブロイラーと呼ばれる劣悪な環境で育てられた鶏。
効率よく「肉」を作るために、品種改良で肋骨を1本多くした牛や豚。
4つ足で立つことができないので、地面にべったりで、糞尿は垂れ流し。
そんな環境では病気が発生するので、エサに大量の抗生物質が使われる。
薬浸けにされた鶏を食べ続けるうちに、現在の子どもたちには抗生物質に対する耐性ができてしまった。
なんていう話も、結局アタシ個人で調べることはできないので、ほんとなのか都市伝説なのか分かりゃしない。
もうひとつキャッチーなのを思い出した。
「栄養学うんぬんっていうのは無視」。
それは『粗食のすすめ』にも出てくる。
本では、これも基本ながら、季節のものを食べましょう、とある。
で、いろいろな簡単な季節のレシピが載っている。
その季節に関連して、栄養学とも絡むのかも知れないけど、「ほうれん草には○○が××mgも含まれています」とかいうあれ、あれが腑に落ちない。
今では年中いろんな野菜がでまわってるけど、あれはいつでも栄養バランスは変わらないんだろか。
あと、その手の本を見るとよく出てくるけど、10年前、20年前の「ほうれん草」と比べると、今のほうれん草は○○(よく知らない)の含有量が1/10になっているとあったりする。
あと、都心のスーパーではあらかじめ「サラダ用」としてカットされた野菜が売っているけど、切った瞬間から栄養が飛んでいき、○分だか○時間もすればゼロみたいなものとも書いてある。
危険を訴えるもの、安全を訴えるもの、どちらにしてもアタシには調べようがない。
テレビCMでは砂糖屋が「ある程度の砂糖は必要です」といい、その手の本には「砂糖なんて必要ない。そもそも日本に砂糖が入ってきてから100年そこそこ」だという。
さあ、どこのあたりのラインで手を打つか。
結局自分で判断していかなくちゃいけない。
正直、すごく面倒だ。
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