2005-02-28 (月)
2005-02-26〜2005-02-27: 森づくりワークショップ「森を楽しむみちづくり」@ハローウッズ
昨年2004年の3月からたびたび参加しているハローウッズという施設が主催の「森づくりワークショップ」へイッテキマシタ(2005-02-26〜2005-02-27)。
今回のタイトルは「森を楽しむみちづくり」で、1泊2日のテント泊。
森づくりワークショップは北海道に居を構える高野ランドスケープが全面協力している参加型プログラム。
まずはスタッフより、「みち」に関してのレクチャー。
石工職人により作られたという屋久島のみち(石の階段)の紹介。
屋久島は観光客の増加により山頂へ続く道が踏み固められ、雨が降るとそこが川となり(屋久島は特に雨が多い)、それにより土が流されてしまい、木の根や岩が露出して無惨な姿に。
そうならないような道としてどんなものがあるか、をいくつか紹介。
作業現場へ向かう道。
うさぎの足跡。
氷の張った池に、カエルの卵。
カエルの卵が登場するにはまだ季節的に早いのだけど、とある種類だけ(名前忘れました)はこの時期に現れるらしい(天敵との関係で有利だから?)。
そんな豆知識も教えてもらいながら進む。
去年の3月に伐採しまくった「ホオノキの広場」。
広場になってるけど、ここは元々林で、ワークショップですべて伐採した。
中央に見えるのは昨年末に作った「劇場」。
地上4メートルほどの「柱」を皆でロープで引っ張ってブッ立てた(その際、人ひとりすっぽり入るくらいの穴を掘った)。
近くで見るとこんな感じ。
右手が「劇場」なわけだけど、重機(ショベルカーなど)を使わずに広範囲にわたる水平な場所を作るのがどんなに大変かを味わったわけだけど、しかし人数がいれば1日で出来てしまうことも知る。
土を掘り起こしている際に出てきた石や岩を使って、石垣にした。
広場の脇の階段(この階段も作った)を登ると尾根に出る。
尾根に作った「見晴らしデッキ」。
視界がひらけているが、この風景はもともと木々にさえぎられていて一切存在していなかった。
数十本の木を伐採し、下草を刈り払う際、つつじだけを残した。
今年つつじの花が咲く頃には、デッキの下はつつじが咲き乱れる予定。
デッキのある尾根から別の谷へ下ると「森のキッチン」へ。
その下るための道がなく、今回のワークショップでその道を作る。
一直線に下るのか、ぐねぐねと下るのか(ぐねぐねのことをトラバースというらしい)、さまざまなルートが考えられる。
写真は「森のキッチン」に作った「手洗い場」。
木で作った基礎フレームに金網をまきつけて整形、その上に軽量モルタルを塗り、砂利を混ぜた素材で仕上げたのち「洗い出し」をして完成。
こちらは「森のキッチン」のやかん釜。
左官の回に、日本屈指の左官職人だという(桂離宮等の左官補修工事なども行なっているらしい)久住左官の久住さんに手取り足取り指導してもらった。
こちらも左官の回に作った大テーブルとベンチ。
テーブルは二股に分かれた木を切り倒し、V字になっている間の部分を竹で編み、そこに土をもって作成。
ベンチは日干しレンガで、色粉を混ぜた土で左官仕上げ。
子どもが入れそうなほどの大釜も左官の回に作成。
樽を使った浄水装置。
3班に分かれて、「見晴らしデッキ」と「森のキッチン」をつなぐルート決め。
実際に歩いたあとで、感想や特徴をまとめ、どんな道がいいのか(どんな道がよくなさそうなのか)考える。
実際に道を作ったのはこんな場所。
写真では分かりづらいけど、ここは昔に人の手によって植林されたヒノキ林らしく、木が等間隔、幾何学的に配置されている。
なので尾根から谷を望むと、ある地点で突然木が一直線に並んでいたりする。
見ての通りの急斜面なので、一度足を滑らすとズルズルーっと数メートルにわたって滑り落ちてしまう。
なのだけど、丸太1本渡して足場にするだけで俄然楽チンに。
これを2〜3本に増やすと、もう手すりロープは要らなくなる。
実は向かい川の山の斜面と尾根のラインがなかなかに美しいので、そんな景色を眺めるため、道の途中にミニデッキも作成。
尾根からこの急斜面の道を通り、最後は谷底のせせらぎ沿いの道に出る。
実際は「尾根班」「斜面班」「谷底班」に分かれ、それぞれを整備。
階段がひつようなところには階段、手すりが必要なところには手すり、そもそも最初は平らなところなど存在しないので、「道」と決めたルートに人が歩く幅の「平ら」を作んなくちゃ歩けない。
階段を作るために杭を打とうとすると岩だらけで打てなかったり、ちょうどいい場所に木がなかったり、じゃまな場所に木が生えていたり(その場合は伐り倒す)。
そんな風にして道が完成し、森づくりワークショップの2つの拠点(広場とキッチン)が無事つながったのでした。
カテゴリ[イッテキマシタ2005]のタイトル一覧
コメント