2004-05-31 (月)
本『アンチ・ハウス / 森博嗣, 阿竹克人』2
道楽ガレージを建てようとする施主でミステリー作家森博嗣氏と、それを請け負った建築家で森氏の先輩にあたりという阿竹氏との、ガレージが完成するまでのメールのやり取りをまとめた本、を読了。
途中まで読んだ際に書いたものは→コル:本『アンチ・ハウス / 森博嗣, 阿竹克人』。
冒頭に「実際にガレージを建てようとしている人には具体的には何の役にもたたない」と宣言されていたのだけど、メールのやり取りが細かく収録されているのと、それに関する説明や注釈がうまい具合に入るおかげで、意外と有益な情報もたくさん得られた。
というのも、そもそも建築物というのがどういう流れで建っていくのかアタシは全然知らなくて、なるほどこうやって土地を整備して、こうやって生コンを打って、こうやって骨組みを作っていって、こうやっていろんな業者や職人が入り乱れて作っていくのか、というのがいちいち新鮮だったから、かな。
丸い屋根を立体のトラス構造で支えるらしく、そのトラスの組み方が四次元立方体らしく、正確には四次元立方体を三次元に投影したもの、であるらしい(書いててよく分からない)。
そういう具体的な構造の話なんかも面白かったのだけど、実際にはそういう具体的ではない、心情の吐露というか、意見というか、つまり森さんという人と阿竹さんという人が面白かった、のでした。
具体的といえば、さまざまな金額(どこにいくらかかるとか、森さん自身の懐具合とか)がズバリと記されているのも良かったです。
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