■KUDAN Project新作公演

『美藝公(びげいこう)』

◆原作:筒井康隆 ◆脚本・演出:天野天街
◆出演:小熊ヒデジ&寺十 吾

KUDAN Projectは2007年3月、二人芝居新作『美藝公』を名古屋・東京で上演いたします。『くだんの件』、『真夜中の弥次さん喜多さん』に続く二人芝居《最終章》、“世界が驚愕する演劇”『美藝公』を是非ともご高覧いただきたく、ここにご案内申し上げます。

◆原作:筒井康隆◆
1934年大阪生まれ。小説家。同志社大学卒業後SF同人誌「NULL」を発刊し、江戸川乱歩に認められて創作活動に入る。昭和59年泉鏡花文学賞を、昭和62年谷崎潤一郎文学賞を、平成元年川端康成文学賞を、平成4年日本SF大賞を、平成9年フランス・パゾリーニ賞を、平成11年読売文学賞をそれぞれ受賞。「時をかける少女」、「パプリカ」、「日本以外全部沈没」など映画化された作品も多数。24巻からなる全集も発刊され、近年は俳優としての活動も行う。平成9年にはフランス政府より芸術・文化勲章シュバリエ章を受章、平成14年には紫綬褒章を受章した日本文学界の巨匠。

◆原作小説・美藝公◆
映画立国を舞台とした筒井康隆氏による原作小説『美藝公』は、画家・横尾忠則氏とのコラボレーションにより1981年に豪華本として出版されました。文学界と芸術界の大きな才能による合作は発売と同時に大きな話題を呼ぶとともに、高い評価を得ました。……映画産業はわが国最大の産業であり、その頂点に立つ≪美藝公≫。彼の一挙手一投足は全国民の注目の的。あらゆる政府の政策はすべて“映画”と歩調を合わせて進行する……。華やかな映画界のスタア達の赤裸々な姿を描きながら、奇跡のような至福の時と辛辣な現実批判を炙り出す同小説を、誰もが予測し得なかった二人芝居としてKUDAN Projectは上演いたします。

◆究極の舞台化◆
脚本・演出を担当する天野天街は、異色長編活動大写真小説『美藝公』の舞台化を長年温め続けてまいりました。映画と演劇を原子レベルまで比較・解体し、その構成要素をコラージュ、変換、再構築する試みは、世界の真理を導き出すと同時に、上質な舞台芸術作品として提示されます。舞台版『美藝公』は、世界で一番新しく斬新な≪演劇≫として2007年3月、誕生します。

皆様お誘い合わせの上、是非ご来場下さい。こちらからグリーティングカードをご利用いただけます。
BACK STAGE公演情報

■舞台版『美藝公』への期待 −世界は反転する−


「映画にはとてもできないような小説と取り組んで名作を作るのが演出家の理想なんだよ」(筒井康隆『美藝公』より)

映画監督の綱井が脚本家の里井に向かって語るその言葉が、天野天街の演出家ダマシイに火をつけたに違いない。「演劇にはとてもできないような小説」と天野は脳内で置換をおこない、ついでに痴漢をもおこないかねないほどの官能的スリルさえ覚えながら、眼前にある『美藝公』こそが、まさにその不可能性への供物にほかならないことを見極めたはずだ。かくしてこの筒井作品は、小熊ヒデジ&寺十吾のKUDAN Projectという二人芝居ユニット(!)によって、舞台化されることとなったのである。

『美藝公』の世界では、日本最大の産業は映画である。社会の中心は映画。政治を決定するのも映画。そして、スタアの中のスタア=美藝公が君臨する体制下、すべては良識的に事が運び、誰もがみな幸福感に満たされている。しかし、その登場人物たちが「もし日本が映画立国ではなく、経済立国だったら」と空想する時、そこで思い描かれる悪夢的世界は当然、こちら側の、つまり現実の品格なき日本の光景と一致してしまう…。

『美藝公』はさかしまのユートピア文学、“逆イマジン”小説だ。あちら側=虚構から、こちら側=現実の有りようが反転的に検証される。そう、構図的には、あちらがポジで、こちらがネガなのだ。しかも、それは単に文明批評の域にとどまらぬ。たとえばあちらで映画が論じられる時、こちらの表現母体たる文学の有り方も反転的に問われているように読める。
だから今回、その表現の土台が小説から舞台へと移るとなれば、虚構サイドにおける映画から挑発を受けるのは、現実サイドにおける演劇それ自身ということになる。

演劇とは何か? 演劇には何が出来ないか? そんなあちらからの問いかけに対して、映画も演劇も熟知する天野は開き直り、この作品で、演劇の不可能性を徹底的に露呈したいと言う。これを潔しと見るか卑屈ととらえるか。否、天野天街とは、不可能性にいたぶられることに官能的スリルを覚えてしまう自虐性完全変態型演劇作家なのだ。つまり、いまや彼自身が不可能性への供物だったと気付かされる。世界はこうして反転する。

(演劇エッセイスト・うにたもみいち)

⇒バックステージ・稽古取材


『美藝公』東京公演アンケートより。(抜粋)

☆「くだんの件」→「弥次喜多」→「美藝公」と狂気を保ったまま円熟していくのが素晴らしい。もう、美術作品ですね。
☆言葉にならない。すげえな。という感じです。
☆初めての体験。
☆圧巻としか言いようがない。
☆驚いた。とてつもなく面白い。
☆最高に笑えると聞いて来た。確かに最高に笑ったけれど、最後には泣いてしまった。ありがとう。
☆演劇と映像の入る細かさぶりは神のレベル。
☆笑って驚いて鳥肌立って、本当に素晴らしかったです
☆『弥次喜多』同様、とてもいとおしい作品でした。
☆みごとなものなだあ。
☆二人の俳優さんが素晴らしい。
☆本当にデカイ物語でした。
☆涙でアイラインが落ちるくらい笑いました。
☆舞台がこんなにも楽しく美しい場所であったと改めて気づきました。
☆とにかく大傑作だと思います。
☆虹色の脳内アドレナリンが出た。そんな感じ。
☆演劇は不滅だと感じました。演劇って素晴らしい。
☆芸術とは形式に固有な力を持って、それに触れる者の魂を揺さぶるものであると実感できて幸せな1時間半だった。
☆役者さんは凄いですね。天野天街さんは凄いですね。
☆すごく深遠なテーマとしょーもない笑いとが混在する傑作でしょう。
☆むちゃくちゃ面白かったです。あっという間でした。
☆期待をまんまと裏切られました。とんでもない作品だと思います。
☆たっぷり酔いました。切なくて切なくて泣きました。
☆映像の見事さ!一分の隙もない演出!
☆傑作が三部作が揃いましたね。KUDAN Projectって凄いです。素晴らしい。三部作まとめて再演してほしい。

◎サカイユウゴさんの感想が⇒こらない
つれづれやなに柳原望さんの感想が。
飛び出せ、365に原田篤さんの感想が。
gunlogに感想が。
◎名古屋公演アンケート⇒こちら


≪名古屋公演≫

■会場:七ッ寺共同スタジオ⇒路線情報
■日程:2007年3月8日(木)〜12日(月)

開演時間8日(木)9日(金)10日(土)11日(日)12日(月)
午後2時    ●  
午後3時     ● 
午後7時      ●
午後7時半  ●  ●  ●  

■チケット取り扱い
KUDAN Project(チケット予約フォーム)
チケットぴあ(Pコード374-934)
※お近くのぴあスポットファミリーマートサンクス、サークルKでも直接お買い求めいただけます。
■お問い合わせ
⇒KUDAN Project Tel:090-9929-8459、E-mail:kudan@officek.jp
⇒七ッ寺演劇情報センター Tel:052-221-1318


≪東京公演≫

■会場:ザ・スズナリ⇒路線情報
■日程:2007年3月16日(金)〜21日(水・祝)

開演時間16日(金)17日(土)18日(日)19日(月)20日(火)21日(祝)
午後2時   ●     ●
午後3時    ●   
午後7時半  ●  ●   ●  ● 

■チケット取り扱い
KUDAN Project(チケット予約フォーム)
チケットぴあ(Pコード:374-922)
※お近くのぴあスポットファミリーマートサンクス、サークルKでも直接お買い求めいただけます。
イープラス
⇒ザ・スズナリ TEl:03-3469-0511(予約)
■お問い合わせ
⇒KUDAN Project Tel:090-9929-8459、E-mail:kudan@officek.jp
⇒ザ・スズナリ TEl:03-3469-0511

≪料金≫名古屋・東京
前売・予約:3,400円
当日:3,800円
高校生以下:2,800円(KUDAN Projectでの前売り予約のみ)
※只今発売中!


●○●○情報は当サイトにて順次アップします○●○●

★筒井康隆公式ホームページ
★筒井康隆症候群 筒井康隆ファンサイト。
★筒井康隆氏についての… 筒井康隆ファンサイト。
★時をかける少女 筒井康隆氏原作によるアニメの公式サイト現在公開中。
⇒第61回毎日映画コンクールアニメーション映画賞受賞
⇒平成18年度文化庁メディア芸術祭アニメーション部門・大賞受賞
⇒第39回シッチェス・カタルニア国際映画祭アニメーション・コンペティション部門 最優秀長編アニメーション賞受賞
★日本以外全部沈没 筒井康隆氏原作による映画の公式サイト。現在公開中。
★パプリカ 筒井康隆氏原作によるアニメの公式サイト。ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門出品作品。現在公開中。


★1981年、筒井康隆氏と横尾忠則氏のコラボレーションにより出版された『美藝公』。

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